2009/1/24 土曜日

● 1月24日(土)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:57

本日地域入試、仙台、富山、東京、浜松、岡山、福岡、6会場で入試を開催。午前10時、各会場からの連絡では無事入試がスタートしたとのこと。私は終日待機。

夕方6時、入試広報課より連絡が入り、入試が無事終了したことが伝えられた。過去一度もトラブルはないがやはりホッとする。

★ BOOK IMPRESSION 24

篠原榮太著「本の変奏曲」グラフィック社発行

篠原さんは、TBSテレビ開局と同時にデザイナーとして入社、膨大なグラフィックデザイン、タイトルデザインを手がけて来られた。それらの仕事で多くの賞も受賞されている。私がかつてタイポグラフィデザイン協会会員であった頃、この素敵な先輩と出会うことができ、今も毎年達筆の年賀状をいただいている。

「本の変奏曲」は、篠原さんが著作、編集、デザインされた本の本である。しかし収録された本は、通常の出版社から出され、販売された本ではなく、篠原さんが個人思考でオリジナルとして創作されたもので、殆どが単体である。そういう「一部しかない本にどういう意味を持つのか」という答えとして「既存の本の機能を考えずに、本という3次元物体に自由に接触して直感で追い続けた」とある。いわゆる本の造形的魅力、また本来の本が持つイメージを取り込みながら、作品として創作したものである。

プロのデザイナーが本をそのように考えることはないが、クライアントからの要望から離れて、かつ本の魅力に遊んだという点では、とんでもない贅沢な本たちと言える。そういう本31冊の本である。もちろん「本の変奏曲」は、出版され誰もが手にすることができる。

2009/1/23 金曜日

● 1月23日(金)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:59

午後5時、名古屋市中区栄の名古屋市民ギャラリー栄で「第2回2009アートクラブ34風景スケッチ展」を観る。知人で人生の先輩舟橋辰朗さん、中村賢三さんたちが出品。若い時は「スケッチか」という軽い捉え方をしていたが、されどスケッチ、物を見つめる眼、スケッチの姿勢は、年齢と共に深くなる。

午後7時、東区泉のスペースプリズムで「春のきざし」展を観る。私は珍しく細密で描いた小鳥を出品。

そのほか、名古屋造形大学非常勤講師の加藤周三さんの帽子、いつもポップでしゃれた作品である。

名古屋造形の卒業生小林雅代さんは、とってもかわいいチューリップの花束の小さな絵。

あたたかな日、「春のきざし」を心に膨らませてギャラリーを出た。

2009/1/22 木曜日

● 1月22日(木)曇りのち雨。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:27

1月22日はジャズの日、全国的にジャズコンサートが多い。なんでジャズの日かというと。JAZZのJAがJanuary(1月)に通じZZが22に見えるということで、東京都内のジャズクラブのオーナーたちによって提案されたとのこと。

6月4日の虫歯予防デーのように語呂合わせ的記念日が多い中、形によるイメージで記念日を決める発想は楽しい、好きだ。ちなみに11月11日はポッキー&プリッツの日、もちろん1がポッキーやプリッツに見えるからだ。この記念日は平成11年11月11日のめでたい日からスタートしたとこと。11が3つ並ぶからめでたいと思っているのは、江崎グリコだけだろうけれど、こういうノリ好きですね。

午前10時、産業・工芸デザインコース4年アトリエを覗く。石原雄史(いしはらゆうじ)君が卒業制作の「TOY BIKE」の仕上げに格闘中。この自転車は、TOY(おもちゃ)の名前の通り「楽しい自転車を造りたい」の強いコンセプトに裏付けされたもの。「楽しいはファッショナブルでなくてはならない」が石原君のコメント。

パソコンで完成モデルを見せてもらった。なるほど。

石川宗(いしかわとき)君の「HIDAMARI」は何だろう。「電子レンジです。ポータブルでどこにも持って行けて加熱機能だけにしました。オーブンだとか多機能を捨てるとこんなにシェイプアップでき、家庭用と全く同じ大きさのサイズです。」

若者のコンビニ、携帯、カジュアル、インスタント、ジャンキー、かっこいい、かわいい、多くの記号がぶち込まれて、ただただおじさんは感心するばかり。

陶芸工房を覗く。纐纈將統(こうけつまさのり)君が素焼きの段階の作品にペーパー仕上げしている。(ものすごく画数の多い名前だ、小学生の時、試験で苦労したでしょうと聞くと、先生は気の毒がって、いつも問題用紙を僕から配ってくれました。う~ん、いい先生だ)

作品は、スピーカー。「家業が陶磁器の仕事なので、陶芸で『生活の用になるもの』をトライしたかった。」型ものでたくさん作っているのは、本焼の段階での変形などの失敗を回避するためと、友達の注文です。纐纈君は、慈しむように最後の仕上げに入った。

午前11時、短期大学部教授会。午後1時教員選考委員会。3時、執行部会議。4時20分、大学教授会。7時30分、大学院研究科会議。8時30分すべての会議終了。

2009/1/21 水曜日

● 1月21日(水)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:43

午前10時30分、新しく建設中のG棟打合せ会議。主にインテリア部分の材質、色彩の決定。

1時、入試委員会。2010年度入試をどうするか、再来年度の準備が始まる。

午後3時、版画工房を覗く。視覚伝達デザインコース4年の三上奈央子(みかみなおこ)さんが、さぶろくシナベニアの版木に全力で対決している。三上さんは短期交換留学としてオランダのフローニンゲン・ハンツ大学へ留学後、木版画の世界にのめり込んでいる。

卒業制作は、「すってためてだす」大作だ。地面の力を足裏から吸い込んで、体に溜め込んでいく、頭頂からザーっと吐き出していく。森羅万象、宇宙なる世界を自らの全身を通して表現している。これだけ大きな木版画を彫るのは大変だが、もっと大変なのは刷りである。すべてバレン手刷り、木版画を手がける私にとっては、驚異の技術であることが実感できる。

加藤友梨(かとうゆり)さんは、洋画コース版画専攻で、短期大学部のインターメディアコースからの編入。コラグラフ(紙をはんとする版画)による作品をどんどん作り続けている。この夏、町田国際版画美術館で開催された第33回全国大学版画展で美術館買い上げ賞を受賞、活躍がはなばなしい。赤い作品のタイトルは「LEAF」蝶の翅の美しさに魅了されて、その紋様と飛び立つ生命感を版に込めている。

午後4時30分、大学を出て名古屋市中村区名古屋駅西にある名鉄ニューグランドホテルへ。同じ同朋学園の同朋大学教職員新年懇親会に出席。

2009/1/20 火曜日

● 1月20日(火)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:38

午前11時、名古屋市東区武平町の財団法人中部産業活性化センターへ。新しいプロジェクトのためのロゴタイプデザインのプレゼンテーション。暮れから正月休みの間に制作したデザイン、学長になってからデザイナーとしての仕事は少ない。しかし、学長としても「デザイナー高北幸矢」は、とても重要なファクターであると考えている。

午後1時、名古屋市中村区の同朋学園本部で、人事委員会。2時30分、所属長会議。3時、常任理事会。午後5時45分終了。

急いで中区伏見にある名古屋観光ホテルへ。「第40回日展東海展前夜祭」に出席。客員教授の加藤令吉さんほか、この度芸術院会員になられた藤森照信さんなど日展会員の方たちとの交流を深める。さすが日展、華やかなパーティである。

2009/1/19 月曜日

● 1月19日(月)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:21

授業は早くも最終週に入って、キャンパスは活気に満ちている。ということで、積極的にアトリエを覗く。

日本画4年アトリエでは、講評会が開かれている。卒展までの1ヶ月弱、仕上げに向けてもう一度手を入れていく。完成度を上げるアドバイスである。

加藤夕紀子(かとうゆきこ)さんは、大胆に対角線を入れる構図で夕暮れの風景を描いている。題は「雲よりも遠く」遠くは、記憶の遠くにある風景のようだ。空の美しさが印象的な作品だ。

大野公大(おおのきみひろ)君の「勇退」は、クラシックな消防自動車に敬意の目を向けた心にジーンとくる作品だ。朽ちていくボディの美しさは、愛情なしでは描けない。

産業デザインコースのアトリエでは、木村駿佑(きむらしゅんすけ)君が完成に近づいた「3-shape」の説明をしてくれた。「出かける→留まる→休む、その行動を一つの形にデザインした。アルミニュームの軽量バッグ、あらゆるところで休憩体制の取れるチェアです。」シャープなフォルムとアイデアを一つに、「ちょっと座ってみていい?」の問いかけには「まだです、待ってください」最終完成にもう一息。

彫刻の金工室では、小粥幸臣君が溶接に忙しい。声をかけて話を聞く。「富士?」「富士です、タイトルは、mountain 日本画の片岡球子先生の富士の絵に触発されました。」なるほど、巨匠片岡球子の絵を乗り越えるぞの勢いだ。頼もしい。

2009/1/18 日曜日

●1月18日(日)曇り、のち雨。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:38

客員教授の福田繁雄先生の訃報について、デザイン業界の仲間や大学関係者から悲しみのメッセージが入る。新聞にもその業績をたたえる記事が紹介される。11月に福田先生から贈られた新刊を紹介する。

★ BOOK IMPRESSION 23
福田繁雄著「福田繁雄DESIGN才遊記」DNPアートコミュニケーションズ

福田繁雄は、猿が大好きで猿の知にものすごく興味を示していた。もちろん西遊記も詳しく、話し始めると止まらなくなった。この本は、遊びの天才デザイナー福田繁雄の総集編でもある。

ポスター作品118点の紹介の後、ポール・ランド、亀倉雄策、ブルーノ・ムナーリ、田中一光、ジャン=ミッシェル・フォロン、永井一正、アンドレ・フランソワ、中原祐介の福田繁雄論。

立体作品・環境作品61点紹介の後、「エッセンス・オブ・デザイン」として様々なテーマで遊びとデザインのエピソードを載せている。エッセイ、インタビューが続き、正に福田ワールドとなっている。

最後に福田繁雄年賦が紹介されている。膨大な経歴の中で2007年、2008年と名古屋造形大学での公開講座講演も記されている。嬉しい。

福田繁雄をよく知らない人は、こんなに楽しい人だったと出会うことができ、よく知る人は、こんなこと知らなかったという新たな出会いができる本である。

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