2008/10/31 金曜日

● 10月31日(金)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:13

午後3時、愛知県美術館ギャラリーで「東邦高等学校 美術科・商業科グラフィックデザインコース卒業制作展『第16回未来の芸術家たち展』」を観る。日本画、洋画、彫刻はもちろん、ファッション、照明器具、商品企画、多様なポスター、社会へのメッセージ、造形実験など思いっきりの作品で埋め尽くされていた。中でも東邦高等学校をテーマにしたものに熱い思いを見た。高校生の卒業制作を観ることは楽しい。

同ギャラリーG室で「2008金属彫刻展」を観る。名古屋造形大学非常勤講師の鬼頭正信先生が企画・運営して毎年開催している。今展は名古屋造形卒業生で嘱託職員の玉置久実さんも出品、銅板鍛金による蓮のある風景「ひとつひとつ」の大作を出品していた。

午後4時25分、名鉄「金山」駅から「吉良吉田」行きに乗り、幡豆へ。幡豆にある株式会社イナテック内にあるコスミックギャラリーで「若月陽子展―草むら考―」を観る。

若月陽子さんは、名古屋造形の卒業生で現在版画の非常勤講師をお願いしている。コスミックギャラリーは、私が企画・プロデュースしているもので、今年で19年になる。

私の挨拶は「作品をご覧になって、枯れ草、昆虫や鳥の死骸、動物の骨など一見寒々しい冬の風景です。しかしこの風景も大きな生態系のひと時であって、必ず芽吹き再生して来る風景です。ポジティブに向かう状況です。春や夏、昼間ばかりではなく、冬があって、夜があります。若月さんのお名前には、太陽と月があります。作品を暗示しているような素敵な名前です。」少し暗めに演出した会場は、秋の月夜のように穏やかで、アトラクションのバイオリンの音が心地よく響いていた。

2008/10/30 木曜日

● 10月30日(木)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:30

昼食後キャンパスを散歩。外周道路の北面には、早くも山茶花の花が満開。八重で小振りである。

キャンパス内には、たくさんの山茶花が咲く。山茶花は冬の花で「・・・さざんか さざんか 咲いた道 たき火だ たき火だ 落ち葉たき 当たろうか あたろうよ 北風 ぴぃぷう吹いている」たき火の唄に歌われている通りである。北面は、風が冷たくもう冬の風なのだろうか。

午後は、黙々と執務。

2008/10/29 水曜日

● 10月29日(水)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:55

午前10時50分、2限目大学院ゼミ。韓国からの留学生、禹相徹(ウ・サンチョル)君は、修了制作の絞り込みで頑張っている。

Dギャラリーでは、「現代美術国際交流展トランジット2008名古屋・香港報告展」が開催されている。

名古屋造形大学の国際交流展は2001年から始まり、これまで毎年欧米の大学と交流展を開催してきたが、今年は香港のAcademy of Visual Artsと交流展をこの10月開催した。

指導引率した平林薫准教授は、「今回程学生同士の交流がうまくいったことはない、アジア人同士のせいかもしれないが、学生たちが友達をいっぱい作ってきたことに感動する。」また吉岡俊直准教授は、「今回始めてアジアとの交流展を開催したが、欧米と異なり、文化、風土、志向が日本と通じる部分が多くあった。それだけに違いもまた明確になり、違いが前提となる欧米とは異なり、共通の中の違いが印象に残るものであった。」とメッセージを寄せている。

昼休み、キャンパスを散歩。南の植物見本園入口で、ドングリ拾いの学生2名。

「ドングリ拾ってどうするの?」の質問に「ドングリの中に、小さくて白いイモムシがいるので、それを取り出して、観て楽しみま~す。」「ふ~ん」頷くしかない。造形大学には、ユニークな学生がいっぱいだ。

大草窯(古代復元穴窯)では、昨日から火入れした窯の番を非常勤講師の水野教雄先生と山田進二先生、学生が番をしている。窯は今週いっぱい焼き続けられ、冷まされる。火を前にすることは、穏やかな気分になる。

午後1時過ぎ、C305教室を覗く。視覚伝達デザインコース、情報デザインコース合同卒業制作中間審査が開催されている。学生が一人一人3分間のプレゼンテーションを行い、教員が質問、アドバイスを行なう。その後、各教員が点数札を差し上げて、完成度を判断していく。非常勤の教員も参加しての大授業である。

午後1時30分、真宗大谷派東別院の方々十数名来校。ポスターなどの広報レクチャーを私が依頼されて、2時間30分集中的に行なう。宗門もきちんと広報活動していかなければならない時代である。

午後4時20分、卒展広報ワーキング会議。大学、大学院、短期大学部3つの卒展、広報物、記録等印刷物関係をしきるワーキングである。7時終了。

夜8時執務を終えて大学を出る。ブルッと震えるような秋の夜だ。

2008/10/28 火曜日

● 10月28日(火)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:47

爽やかな秋空のキャンパスである。午後0時15分、執行部会議。

午後1時30分、今日もアトリエを覗く。総合造形コース3年の奥村梨沙さんは、デコレーション用キッズを使って制作している。空間を埋め尽くす行為のなかに夢中な時間がある。絵画の構図といったアカデミックな制作について再考を余儀なくされる。

大学院研究科2年洋画の荒川朋子さんは、風景と対峙し、スケッチブックから油彩で紙にドローイングを起こして行く、このドローイングはとてもいい。

キャンバスへ向かう時、戸惑いが起きる、それが筆のタッチに現れることがあり、全体としての絵の力に影響が出てしまう。しかし、大作で何点かをものにしつつあり、今後が楽しみだ。

夜7時、名古屋市東区泉のセントラルアートギャラリーでの「2008CNIPCセントラル新人イラストレーション&ポスターコンペティション表彰式・パーティ」に審査員の一人として出席。

名古屋造形大学視覚伝達デザインコース2年の森本真由さんが準グランプリ受賞。

テーマ「楽しい時間」を「マンガを読んでいる時間」としたが、その風景を描いたのでは何もおもしろくない。部屋の中でマンガを読んでいる私を外からアプローチした知的作品である。イラストレーション作品が多い中で、デザインが光る作品だ。タイトルの「ひきこもり」も鋭い。

同じく視覚伝達デザインコース2年の伊藤公美さんは、竹原裕審査員賞受賞。

「ひなた」と題された作品は、圧倒的に「何だろう」と思わせ、審査員の目を惹いた作品。「藻が日にあたり、光合成が行われている気持ちの良い風景とのこと。斜めに入った影が絶賛された。この影の色彩感覚がまた素晴らしい。

私の高北幸矢審査員賞のソガカヨコさんは、長野県諏訪市在住、京都嵯峨芸術大学短期大学部の出身。何かになる、気持ちの良いものになる、変身する夢想、イラストレーションの最もおもしろい発想である。それが確かな技術によって描かれている。激励とともに授与。副賞は私の版画作品「あした咲く」。

若さが会場を満たす楽しいパーティであった。

2008/10/27 月曜日

● 10月27日(月)晴れ。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:57

「英文学長ブログ」がスタート、毎日英語レッスン、楽しい。

午後の授業が始まった頃、キャンパスを巡る。スケッチブックを開いて写生をしているのは、洋画コース1年生。秋の日差しを浴びて気持ちよさそうにスケッチ。アトリエから出た学生の表情が笑顔なのは、爽やかな季節のせいなのだろう。

先端表現研究室では、総合造形コース3年吉岡俊直ゼミが開催されている。

10人のゼミ生で写真集の自費出版を計画。テーマは「日本の中の外国」になりそうだが、意見を求められる。「テーマは小さい方がおもしろい、例えば『バナナ』とか、ただしそこから各自がどうイメージを広げられるか。『日本の中の外国』はおもしろいテーマだと思う」

視覚伝達デザインコースの東仲雅明准教授から「スタジオでモデル撮影の授業をやってますよ」と情報が入る。スタジオを覗く。

非常勤講師の川嶋なぎさ先生のモデル撮影、視覚伝達デザインコース1年生の授業。「モデルさん、こっち向いてください!」「モデルさん笑ってください!」「かわい~い!」一眼レフデジタルカメラを抱えた学生は、プロのカメラマン気分でシャッター音を轟かせていた。

午後3時大学を出て4時、名古屋市中区伏見の長円寺会館で愛知芸術文化協会(ANET)理事会に出席。

夕方6時10分、名古屋駅南笹島にある109シネマズ名古屋で映画「20世紀少年」を観る。遅まきながら、やっと観れたと言う感じである。名古屋造形大学客員教授の浦沢直樹さんの人気漫画「20世紀少年」の実写映画化、監督は、名古屋市出身の堤幸彦氏。3部作総製作費60億という超話題作。

時系列が行き来する浦沢手法に対応すべく、子役と成人役の似具合が映画に説得力をもたらす。謎とドキドキ感が次第に高まって行く、主役の唐沢寿明がいきいきと描かれており、マンガとのギャップを埋めて高めている。少年(少女も1名いるが)の夢、ロマンはとてつもない、実現されればそれは恐怖だ。後半は「さすが!20億」という迫力の連続であった。早く次がみた~い。

2008/10/26 日曜日

● 10月26日(日)小雨のち曇り。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:53

我がベランダでは、今年もエンゼルトランペットの花がやさしい姿で咲いている。

別名トランペットダチュラともいうが、私はエンゼルトランペットの方の名前が好きである。白い花、ピンクの花、黄色い花があって、黄色い花は強く屋外でもたくましい。最近では野生化しているものもあって、南国のような風景を見せている。我が家の白い花はデリケートで、冬越しが難しい。花が終わったら、上半分ぐらいを切って、屋陰に入れる、雪、霜に絶対あててはいけない。切った若枝は、水に生けておけば根が出て増やすことができる。こうしていただいたものが、わが家では既に11年になる、丹精込めて育てている。

午後3時、名古屋市東区泉のセントラルアートギャラリーで「建築パース2008展」を観る。日本アーキテクチュラル・レンダラーズ協会主催によるもので、理事長の坂井田優実さんには、名古屋造形大学の非常勤講師をお願いしている。

会場に詰めていた友人の山田久仁夫さんにご案内をいただいた。建築空間における完成予想図を図面からリアルに起こして行く、高い技術が求められる仕事である。職人仕事であるが、アートとしての観賞領域へ高めていく作品も見られる。

4時、中区栄の名古屋栄三越美術サロンで「鯉江良二作陶展」を観る。残念ながら鯉江さんは会場に見えなかったが、酔っぱらった鯉江さんが茶碗や花器になっていた。「鯉江さん、いい気分ですね」と作品に声をかけたくなった。何度か酒席をともにした時の鯉江さんは、酒をこよなく愛し、酒とともにある時間をこよなく愛する人であった。

松坂屋本店南館美術画廊で「久保田裕油彩展」を観る。久保田さんは愛知県立芸術大学教授で、様々な場で親しくさせていただいている。今展は、自然をテーマに空、海、鳥をモチーフに風景を描いている。故郷である瀬戸の海に心を漂わせながら、空間を潔く構成していくそのダイナミズムが魅力だった。

国際デザインセンター・デザインミュージアムで「日韓グラフィックデザイン交流展『伝える』~人を思う~」を観る。2008国際デザインセンター・釜山デザインセンター交流事業として行われているもので、私の所属している中部クリエーターズクラブが協力している。従って私も出品している。

交流事業という大きな使命を、交流展に展開するには、強烈なテーマが求められる。ソフトなテーマは、デザイナーの立てるコンセプトが多様なものになり、曖昧なものになる。自作品を前にして、改めて自らに問いかけた。

2008/10/25 土曜日

● 10月25日(土)曇り。

カテゴリー: 日記 — takakita @ 23:55:39

午前10時20分、旧常滑高校で開催されている「とこなめ窯屋まつり」特設ステージで「とこなめ焼振興展表彰式」に出席。麻生太郎内閣総理大臣の代読で内閣総理大臣賞を授与する。

13名の表彰の後、審査委員長として審査講評「・・・色、形の工夫は大切ですが、どのように使うかの発想の工夫が大切、もっと審査員を驚かしてください。」

10時40分、窯屋神事。神職の立ち合い、祝詞のもと、神男が入場し、ロクロを挽く。美しい緊張感である。私たち来賓も拝礼をして参加。30分かけて終了。

続いてステージでは、陶響衆による演奏が始まった、神官もメンバーなのがユニーク。楽器は、土管太鼓と陶の笛、秋空に切れるような笛の音が抜けていく。

体育館で開催されている「とこなめ焼振興展」ほか多くの展示を一巡して名古屋への帰途に着いた。

午後2時過ぎ、名古屋市千種区今池にある今池ガスホールにて「第15回長唄杵三会」を観賞。杵三会を率いる6代目杵屋三太郎さんと親しく、ご案内をいただいた。三太郎さんが第24回名古屋市芸術創造賞を受賞しての記念公演である。

「三太郎家所蔵の古典を紐といて」と言葉が添えられているように、江戸時代からの系譜を伝える長唄、三味線の伝統芸能の公演である。長唄を聴く機会は少ないが、きちんと向かい合って聞かせていただくと、少しずつ俗から気持ちが洗われていくのがわかる。唄と三味線の音の響き合いがどんどん心地よくなる。

午前10時から開催されており、演目は全部で20、最後は一門44名全員による「勧進帳」。華々しく会場を埋めていく中、終了する。安らぎの秋の午後を過ごした。

午後4時30分、愛知県美術館で「ライオネル・ファイニンガー展」を観る。

キュビズムの作家として紹介されている。風刺画家、漫画家、玩具作家としての経歴は、その器用さを武器にキュビズムを洗練させていったと思われる。特に風景画が美しい。

愛知県美術館常設展を観る。現在は、メナード美術館が改装中ということで、メナード美術館の所蔵作品が多く飾られている。こういうところで改めて観てみるとメナード美術館の所蔵作品が秀逸であることがよくわかる。

愛知県美術館ギャラリーで「第46回中部国展」を観る。名古屋造形大学の渡辺直彦准教授、稲垣考二非常勤講師ほか、多くの友人、知人が出品しており、近作を拝見するのが楽しみだ。卒業生で、入試広報課に務めている小西千穂さんの成長が眩しい。

愛知県美術館ギャラリーJ室で「名古屋イラストレーターズクラブ展」を観る。テーマは「LIFE ボクらはみんな生きている」42名のイラストレーターが、各自のLIFEを上手に描いている。描きたいものではなく、観覧者の観たいものを描くのがイラストレーターの魅力だと思うが。

東区高丘町にあるパラマウントベッド・インタイムギャラリー名古屋で「RECYCL’art リサイクルアート」展を観る。

有名アスリート(杉山愛、松井稼頭央、清原和博、中田英寿、松岡修造、松井秀喜ら)が使用したスポーツ用品を使った作品を展示している。

愛・地球博スポーツサミット2005公募でグランプリを受賞した名古屋造形大学の七福による「古代から(ゾウガメ)」「尾長鳥」も出品されている。学長として誇らしい。

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