アナログ作業 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
4月25日(月)キャンパスでは1年生がドローイングの授業でスケッチを行なっていました。デジタルメディアデザインコースで設定されている授業でもしかしたら唯一PCを使わない授業と言っていいかもしれません、美大らしいといえば美大らしい風景ですが(笑)昨今はPCによる制作が中心となってきているので技術習得から研究開発までおおよそPC環境を必要とします、なので従来の美大で習得課題だった絵の具によるレタリングなどのアナログ制作はデジタルメディアデザインコースでは一切やっていません。
しかしながら、そういった技術が不必要か?といわれるとそうでは無く、適材適所でアナログとデジタルを往来する事が重要です、デジタルメディアデザインコースでドローイングの授業を設けている理由は大きく2つあって、1つは昨今の受験事情でデッサン等の画力で入学してくる学生が4割を切っている事、なので少なくとも鉛筆を使った基礎的なスケッチは経験してほしいという理由。もう1つはデジタル化したからといって「対象を見る目」は養う必要があるという事、例えばアニメーションの背景のパース、キャラクターデザインをやるうえでの人間の骨格、3DCGソフトで描く世界の見え方、など行なうためには、実際の現実空間を切り取り何かに変換する力が随所に必要です、そういう鍛錬をするのにスケッチやドローイング、デッサンなどは有効な手段になります。
絵が上手いという事にこした事はないですが、それ以前に対象をどう写し取っているか?あるいは対象がどのような構造にあるか?などを紙に鉛筆を走らせながら思考する事がとても重要です。この日の授業では透視図法などを利用したパース取りを基本とした空間の切り取りを行なっていました、慣れてる学生もいれば、ほぼ初心者という学生も居ますが、いずれPC作業を行なう時に役立つエッセンスがこの授業にはあります。