デザインが出来るまでの紆余曲折 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
第23回名古屋造形大学卒展、第12回大学院修了展 で今回使われたビジュアルイメージおよびデザインは、学内コンペディションにより選出されています。学内コンペディションに応募できる対象は卒展に出展する4年生で、今年は20ほどの案が提出され、投票の結果、デジタルメディアデザインコース4年生の落葉麻由美さんの案が採用されました。
実はコンペに応募するにあたっては紆余曲折ありました。まず最初にビジュアルにするためのコンセプトとして、卒業生個々の個性をイメージにしたいということで「一人一人が原石」というところからスタート、イメージに落としこむ作業で最初は約200人分の原石のイメージを手描きしていました・・・
が、ちょっと途方も無い方法に見兼ねて(笑)まず彼等の個性を主観的に抽出して絵にするのは無理じゃない?って事で、200人を客観的に簡単に個別認識する方法は何か?たとえば「名前」とか「顔」とかそういう素材を使えば?とアドバイスしました。
次に名前を使ってビジュアル化してみようという事になり、今度はIllustratorで名前を打ち込んだフォントのアウトラインを使って右往左往しはじめました(笑)もともとグラフィックデザイン系だった彼女はIllustratorやPhotoshopといったソフトウエアの扱いは得意でしたが、逆にそれ以外のツールで作成するというイメージがなかなか繋がらなかったようで、延々とレイヤーに組み合わせを乗っけていましたが、これもちょっと見兼ねて・・・もちろんIllustratorでスクリプトを組めばルール作りはできるのですが、プログラムはプログラムの得意な人がやれば良いという事で、ちょうどアトリエの隣の席に院生の可児君がいたので、名前からビジュアルをopen Frame worksで自動生成するツール作れないか相談してみたら?と言ってみました。
院生の可児君は普段からプログラムによるインタラクティブコンテンツやビジュアライザーの制作に取り組んでいて、過去には文字を素材にしたスクリプトも組んでいたので、今回のビジュアル生成には適任でした、学生達の名前の文字情報からどのようにビジュアルを抽出したかは、彼のtumblrに詳しく載っていますので、興味ある方はのぞいてみてください。
また落葉さんの記事もこちらにあります。
ということで、いろいろありましたが無事ビジュアルまで制作する事ができました、後半はこれをツールにするところを記事にしたいと思います。
後編へつづく
てぎわよく! たかひこん@デジタルメディアデザインコース
2月15日(月)第23回名古屋造形大学卒展、第12回大学院修了展 の搬入が行なわれました! 作業開始は13時、美術館の裏側にある搬入口から前日に保管庫に収納しておいた作品群から搬入用エレベーターにて8階のギャラリーへ運びます。
時間差で大学からプロダクトデザインコースや建築・インテリアデザインコースが追って搬入してくるため出来るだけ短時間で作業を進める必要があって、現場は結構ドタバタしており、また作業人数が多くてなかなかさばくのが大変ですが、目立ったトラブルもなく比較的スムーズに進み、結果的に全コースの作品は2時間あまりで上がりました。
作品がギャラリーに運び込まれたら、あとは各コース事に展示作業です。時間が限られているのでこの作業も結構タイト、てぎわよく作業を進めないと終わりません。デジタルメディアデザインコースはインスタレーション系も多く、毎回時間のかかる展示作業が発生するのが厄介なのですが、コース学生はコース展やオープンキャンパスなどで鍛えられている事もあって4年生ともなるとかなり作業が早いですね、それに3年生などの後輩達にも手伝いを依頼しているので後輩達の活躍もあって物量のわりに段取り良く作業が進みます。
実はコースの展示以外の仕事もちょくちょく抱えていて・・わたくしたかひこんが卒展の仕切りをまかされてる事もあって、ロビーとかのバナー設置などコースと関係ない作業が結構あったりします、そんなこんなは手伝いに来ていた後輩達に作業をやってもらったりしていていろいろと助けてもらってます。
毎年結構遅くまでかかる搬入作業ですが、今年は全体的に早くてデジタルメディアデザインコースも7時半ころにほぼ終了、あとは本番を待つのみとなりました!いよいよ明日はオープニングセレモニーを経て展示開始です!
前日搬入 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
2月14日(日)卒展作品の前日搬入を行いました。搬入作業は15日なのですが、当日に全ての作業を行なうと到底時間が足りない事と、各コースの作業を時間差で行なう事で効率を上げるため、デジタルメディアデザインコースをはじめ、グラフィックデザインコースやイラストレーションデザインコース、それに美術コースは搬入前日に美術館の保管庫へあらかじめ作品を運び込んでおく事になっています。
この日はあいにくの天気でしたが、作業は順調にすすみ予定通り全ての作業を終了しました、去年と比べて作品数はあまり変わってないと思うのですが、保管庫に全て入れたらなんとなく荷物が少なかったのが印象的でした、なにが減ったんでしょうね?いやにスマートになってました。いよいよ明日は搬入本番です!
恒例の極寒体育館・・・ たかひこん@デジタルメディアデザインコース
2月3日(水)毎年恒例となりました卒業制作作品の最終審査が行なわれました、体育館に並べられた作品を一つ一つ本人のプレゼンテーションを受けて審査して行きます。
とりあえず極寒の体育館・・・もう少し暖かいところで出来ないのか?って毎回思いますが・・・いろいろこの後の卒展への作品搬入の段取りなどもあって一旦ここに集めて審査を行なっています。そしてこの審査で合格が出なかったら、つまり卒展で展示出来ないと判断されたらそこで卒業出来ないという恐ろしい審判の日でもあります。
本来はこの時点で完成している事が前提なのですが、場合によっては完成している作品でも、テーマやコンセプトを実現していないのでは?なんていう厳しい意見が出る事もちょくちょく発生します、そんな時は展示までの期間に出来るだけ修正する要望が出たりもします。非常勤の先生方にも参加頂いての審査ですが、4年間の集大成でもありデジタルメディアデザインコースを代表して作品を出展する訳ですからね、それなりのクオリティで出展してほしいという期待などもあって、時折厳しい意見も出ていました。
全体の審査は例年よりスムーズに流れ、6時半過ぎには全て終了、審査を受けた4年生のみなさんお疲れさまでした!
ちなみに4年生達はこれで梱包を済ませたら終了ですが、教員はというと非常勤の先生も含めてここから全員の評価を付き合わせてディスカッションなんですよね・・・これ実は毎年の事なんですけど、皆さんの最終的な成績を付けるのに長時間議論していて、この日も最終的に全ての採点が終了したのは夜の9時過ぎでした。
ワークフローが大事 たかひこん@デジタルメディアデザインコース
1月末となり、そろそろ卒展が近づいてきましたが、それに伴った様々な事をやって行く必要があります。そのなかでも学生達が主体となって運営している学生プロジェクトで会期中に行なうワークショップがあります。これは来場くださる皆様に何かイベントに参加してもらって卒展を印象付けようと3年ほど前から始まったもので、去年までは卒展の感想などのコメントをロビーに設けた看板などに残してもらうワークショップを開催していました。
そして、今年はどうするか?という事で、学生プロジェクトでいろいろと案が出されたのですが、今年は卒展の宝石のビジュアルがプログラムによって名前から生成されているという事もあって、その機能を使って何か出来ないか?という提案があり、いろいろと検討した結果、自分の名前を使った卒展ビジュアルのオリジナル缶バッチを作る!という事になりました。
ところが、実際にそれを行なうとなると、まずコンピュータに名前を入力して宝石を生成し、缶バッチに使えるようにデザインとレイアウトをする必要があります。要するにそれなりのPCスキルが必要という事で、PCを普段授業であまり使わないコース出身のスタッフから不安の声があがりました・・・なのでデジタルメディアデザインコースのプロジェクトスタッフが実際にワークフローを検証、さらに全ての操作のマニュアルを作りスタッフ全員がワークショップを運営できるようにしました。この写真はそのワークフローがうまく行くか?や、デザインの検証をしているところです。
イベントの運営って結構大変ですよね、特にスタッフのスキルのばらつきなどをどう処理するかはディレクション力や優れたツール作成がとても大事、スタッフ全員がこのワークフローをこなす事ができれば、今回の卒展ではオリジナル缶バッチを作成して持って帰る事が出来ます!つまり、ワークフローをしっかり作り出す事が大事なのです!
第23回名古屋造形大学卒展、第12回大学院修了展 が2016年2月16日(火)〜21日(日)に愛知県美術館ギャラリーにて行なわれます!
さて、卒展に先立ってビジュアルイメージがリリースされました!今年のビジュアルも去年同様学内コンペにてデジタルメディアデザインコース4年の落葉麻由美さんの案が採用されました!今年の卒業生一人一人を宝石に見立てたカラフルなデザインとなっています。
ビジュアルで使われている宝石は実は卒業生達の氏名から出来ています!どういう事かというと、この宝石はデジタルメディアデザインコースの大学院2年生の可児くんが作ったプログラムによって生成されています。名前をプログラムに打ち込むと自動的に宝石のビジュアルが出力されるという仕組みで、使われている宝石のビジュアルは全て違う形をしています!
名前から導きだされた個性ある宝石を落葉さんがビジュアルイメージとして使い、タイトルや情報をさらに組み込み、デザインされたポスターやフライヤーに仕上げられています。
卒展ではこの宝石のようにそれぞれ個性的な作品が展示されます、是非この機会に集大成の展示をご高覧ください!
https://www.nzu.ac.jp/gex/2016/index.html
https://www.nzu.ac.jp/blog/gex2016/
Digital Media Design Exhibition 2015・搬入
2015年12月14日 23時59分
搬入してきました たかひこん@デジタルメディアデザインコース
12月14日(月)「Digital Media Design Exhibition 2015」の搬入を行いました。
午前9時に大学集合し、トラック3台、ハイエース1台、それに乗用車数台にわけて荷物を積み込みます。コース全員の作品展という事で荷物の量も相当です、コースが持っている機材類の3分の2ほどがこの展示で出て行くのでコースごと引っ越しするくらいの規模ですね。
荷物が多いにもかかわらずトラックへの積込みはスムーズで去年より1時間早くギャラリーへ到着する事ができました、現場での搬入は12時スタート。約1時間ほどで全ての荷物を7室ある各ギャラリーへ搬入し終え、あとは各自自分の作品の設営となります。今年も一番広い第1展示室に1年生2年生が多く展示する事になっていて、経験の無い1年や経験値の低い2年生が展示を行なうという事でちょっと心配ではありましたが、展示する作品がパネル1枚とかで逆にシンプルなぶんそんなに手間取る事もなく終了しました。
4年3年はというと、ゼミで行なっている研究や作品になるので複雑な展示が多くなる傾向があります。展示には慣れているとは言え、やはり搬入ではいろいろな問題が発生したりで終始どの展示室もドタバタとしていました。ギリギリまで作品制作しているという事もあってシミュレーション不足でいろいろと問題が発生する度に現場でなんとかするなんていう場面もありましたが、まぁそれもこういった展示搬入の醍醐味ですかね・・・そして7時過ぎに全搬入作業は無事終了しました。展示は12月20日(日)までやっています、是非みなさんご高覧ください!(写真多めです)
本学の場合、他コースではだいたい展覧会等の搬入搬出で運搬業者を使ったりしていますが、デジタルメディアデザインコースではほぼ自前で行なうようにしています、トラックなどのレンタカーの手配から運転、そしてそれらへの積み降ろし作業などすべて学生と教員で行なっています。なぜ自前で全てやるのか?コストの問題もありますが、展覧会やイベントを遂行する上ではいろいろな事を経験しておく方が良いと考えているからです。芸術系大学では「展覧会」というイベントが頻繁にあるものですから、経験値を積んでおくといろいろ役立ちますし、展示やイベントにつきものの突然の問題にも対処しやすくなります。
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